レッツ・プレイ・ジャズベース!

ジャズといえばウッドベース、ですが、わけあってエレキベースで挑戦。ベースやるならウォーキングベース、ベースといえば4ビート!

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ポール・チェンバースのウォーキングベースから学ぶなら②で少し紹介しましたが、
THE BASS TRADITIONは、主にベースのアドリブソロを集めた楽譜集で、
ジャズベースのソロを勉強する者にとっては大変ありがたい本です。

ナーディス

表紙には36曲のコピー譜を集めてあると謳っていますが、
これはちょっと不正確です。
実際には、ロン・カーターの
「ナウズ・ザ・タイム」(E♭で演奏)など、
ベースラインだけが採譜されている曲もあります。
とはいえ、ほとんどはジャズベースのアドリブソロです。

曲目リスト
basstradition
レイ・ブラウン、ポール・チェンバース、レッド・ミッチェル、スコット・ラファロ、
サム・ジョーンズ、ロン・カーター、リチャード・デイビス、エディ・ゴメス、
ニールス・ペデルセン、スタンリー・クラーク、ジョージ・ムラーツなどなど、
著名なベーシストが網羅されています。

手に入りにくいニールス・ペデルセンのコピー譜が収められていることは、
自分のようなファンにとってはうれしい限りです。
「ブルース・フォー・ドルテBlues For Dorte」という
B♭のブルースのアドリブソロです。
スタン・ゲッツのライヴ・アット・モンマルトルに収録されています。

ブルースフォードルテ


The Bass Tradition: Past Present FutureThe Bass Tradition: Past Present Future
Todd Coolman

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「バンド・イン・ア・ボックス」という
ちょっとおもしろい自動作曲ソフトがあります。
こちらがコードを入力すると、それに合わせて自動でメロディを作ってくれたり、
アドリブソロをしてくれたりします。

たとえば、有名な「枯葉」のコード進行を入力して、演奏してもらうとします。

メロディは即興で作られるのですが、お好みの奏者に担当してもらえます。
ウェス風やら、ゲッツ風やら、シナトラ風やら。
アドリブソロは別の奏者にチェンジすることができます。
パーカー風やら、マイルス風やら、エバンス風やら。

ベーシストにとってありがたいのは、ベースラインも自動で作ってくれるので、
保存したり印刷したりして使おうと思えば使えることです。
3和音を中心としたそこそこのベースラインを作ってくれます。
しかもタブ譜付き(コンピュータなので、ちょっと無理のあるタブ譜ですが)

「枯葉」と同じコード進行の曲のベースラインを
テーマ部+アドリブソロ部+テーマ部の合計3コーラス分作ってみました。
エンディング付きです。

アキバ001
(クリックで拡大)

アキバ002
(クリックで拡大)

アキバ003
(クリックで拡大)

アキバ004
(クリックで拡大)

アキバ005
(クリックで拡大)

「バンド・イン・ア・ボックス」による演奏はこちら
(メロディはウェス、アドリブソロはウィントン・ケリーの設定です)

コンピューターには負けたくないですね。

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ペデルセンの「枯葉」のウォーキング・ベース・ラインのコピー譜
と比べるのもおもしろいですよ。

スコット・ラファロはビル・エバンス・トリオに加入する前にも、
ハンプトン・ホースやビクター・フェルドマンやブッカー・リトルといった
さまざまなジャズミュージシャンと共演し、
ベーシストとして非凡な才能を発揮しています。

これはそんな時代のスコット・ラファロの貴重な映像(1958年)です。
神がかり的なベースプレイの一端を知るために、
出番は少ないのですが載せてみました。



*2分5秒過ぎから10秒あまり、ちょっとよそ見をしながらも
ノリノリでベースラインを弾く姿がとらえられています。
*3分10秒過ぎに、短いですが力強いベースソロが数秒あります。

ベースはあくまでボトムを支えるのが役割とされ、
音数は控えめに保ち、出しゃばって
メイン奏者の邪魔をすることは許されませんでした。

この動画で演奏するスコット・ラファロは
まだそんな時代のベーシストとしての役目を務めています。

しかし、スコット・ラファロをベーシストとして迎えたビル・エバンスは、
それまで地味だったベースの役割を一変させ、
スコット・ラファロに遠慮せずに堂々と戦うがごとく前線に出て
ベースをピアノにからめることを求めたのでした。

ビル・エバンスとスコット・ラファロが火花を散らすプレイが見たいですね……


*スコット・ラファロのビル・エバンス・トリオ以外の主な参加アルバム

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Scott La Faro Booker Little

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スコット・ラファロといえば、その圧倒的な音数で
イマジネーションあふれるメロディアスなベースラインを奏で、
ジャズベース界に革命をもたらしましたよね。

ビル・エバンスのピアノとスコット・ラファロのベースが
戦場で戦うがごとく繰り広げる激しいインタープレイ──
スコット・ラファロが若くして交通事故で亡くなる前の
あのわずかな期間に残された記録は、ジャズ界の貴重な財産です。

そんなビル・エバンスとスコット・ラファロのインタープレイの
一端がうかがえるコピー集があります。
ピアノ+ベース+ドラムのコピー譜です。
あの神がかりなベース・プレイが8曲収められています。

ワルツフォーデビー


The Bill Evans Trio: Featuring Transcriptions of Bill Evans-Piano), Scott Lafaro-Bass-And Paul Motian-DrumsThe Bill Evans Trio: Featuring Transcriptions of Bill Evans-Piano), Scott Lafaro-Bass-And Paul Motian-Drums
Bill Evans

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曲目リスト
1、不思議の国のアリスAlice in Wonderland
2、枯葉Autumn Leaves
3、ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャンHow Deep Is The Ocean (How High Is The Sky)
4、ナーディスNardis
5、ペリズ・スコープPeri's Scope
6、ソーラー Solar
7、ワルツ・フォー・デビイWaltz For Debby
8、ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴWhen I Fall in Love

*枯葉Autumn Leavesはモノラル・バージョンのコピーです。
ステレオ・バージョンのコピーは
ビルエヴァンストリオ ジャズインプロヴィゼイションシリーズに収められています。


☆このコピー集に収められているベースプレイが聴ける主なCD
サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード+5サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード+5
ビル・エヴァンス スコット・ラファロ ポール・モチアン

ユニバーサルクラシック 2007-09-19
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ポートレイト・イン・ジャズ+1ポートレイト・イン・ジャズ+1
ビル・エヴァンス

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エクスプロレイションズ+2エクスプロレイションズ+2
ビル・エヴァンス

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ワルツ・フォー・デビイ+4ワルツ・フォー・デビイ+4
ビル・エヴァンス

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ポール・チェンバースのウォーキングベースから学ぶなら①の続きです。
現在日本において市販で手に入る
ポール・チェンバースのベースのコピー譜を探してみました。

☆まず「ジャズ・コンボ・コピー・シリーズ5 ウィントン・ケリー」。
これはピアノトリオのコピー集で、各奏者のコピー譜が載っています。
全6曲のうち、ポール・チェンバースがベースを弾いているのは3曲。
■アルバム「ケリー・ブルー」より
「朝日のようにさわやかにSOFFTLY,AS IN A MOPRNING SUNRISE」。
ポール・チェンバースのベースライン+アドリブソロです。
(ヤマハミュージックメディアの「ジャズスコアVol.4」に収められている演奏と
同じものですが、採譜者によって音の聞こえ方は違うので、多少譜面は違います)
■これも「ケリー・ブルー」より
「オン・グリーン・ドルフィン・ストリートON GREEN DOLPHIN STREET」。
ポール・チェンバースのベースラインです。
■アルバム「ウィスパー・ノット」より「ドント・エクスプレインDON'T EXPLAIN」。
ポール・チェンバースのバラード・プレイです。
(なお、この曲は、レコーディングの際に
ドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズが遅刻してきたために、
ウィントン・ケリー(p)、ケニー・バレル(g)、ポール・チェンバース(b)
という変則的なトリオ編成になっています)

グリーンドルフィン

ジャズコンボコピーシリーズ ウィントンケリー (ジャズ・コンボ・コピー・シリーズ“LULLABY OF CATS”)ジャズコンボコピーシリーズ ウィントンケリー (ジャズ・コンボ・コピー・シリーズ“LULLABY OF CATS”)

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ケリー・ブルー+2ケリー・ブルー+2
ウィントン・ケリー

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ウィスパー・ノットウィスパー・ノット
ウィントン・ケリー

ビクターエンタテインメント 1996-11-27
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以前にも紹介したBass Standards ベース・スタンダーズには1曲。
■マイルス・デイビスのアルバム「カインド・オブ・ブルー」より
「ソー・ホワットSO WHAT」。
ポール・チェンバーズのモードプレイのベースラインが学べます。

ソーホワット


Classic Jazz Masters: Bass StandardsClassic Jazz Masters: Bass Standards
Hal Leonard Publishing Corporation

Hal Leonard Corp 2001-11
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カインド・オブ・ブルー+1カインド・オブ・ブルー+1
マイルス・デイビス ウィントン・ケリー ポール・チェンバース ジミー・コブ

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2005-07-20
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☆過去から現代にわたる一流ジャズ・ベーシストの
ソロを中心としたコピー集The Bass Traditionには3曲。
ポール・チェンバースのコピー譜はいずれもソロのみです。
■ケニー・ドーハムのアルバム「静かなるケニー」より
Fのブルース「ブルー・スプリング・シャッフルBlue Spring Shuffle」。
(この本にはアルバム「1959」の中のBlue Springと記されていますが、
上記Blue Spring Shuffleと同じものです。
「1959」と「静かなるケニーQuiet Kenny」は
アルバムタイトルは違いますが、収録曲は同じです)
■レッド・ガーランドのアルバム「イッツ・ア・ブルー・ワールド」より
「ジス・キャント・ビー・ラブThis Can't Be Love」。
■ポール・チェンバース自身のアルバム「ベース・オン・トップ」より
「ザ・テーマThe Theme」

ブルースプリング

The Bass Tradition: Past Present FutureThe Bass Tradition: Past Present Future
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静かなるケニー静かなるケニー
ケニー・ドーハム

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イッツ・ア・ブルー・ワールドイッツ・ア・ブルー・ワールド
レッド・ガーランド

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ベース・オン・トップ+1ベース・オン・トップ+1
ポール・チェンバース

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☆Improvisers Bass Methodというベース教則本には、
最後のほうにおまけでさまざまベーシストのコピー譜が載っています。
うち1曲がポール・チェンバースのアドリブソロ譜です。
■ジョン・コルトレーンのアルバム「トレーニング・イン」より
「ベース・ブルースBass Blues」。
A♭のブルースのアドリブソロのコピー譜です。

ベースブルース


Improvisers Bass MethodImprovisers Bass Method
Chuck Sher

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トレーニング・イントレーニング・イン
ジョン・コルトレーン

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*レイ・ブラウンと同様、昔はリットーミュージックから
「ジャズベースラインの研究3ポール・チェンバース」が出ていましたが、
残念ながら、現在は入手困難です。

こんな表紙の楽譜集です。
ジャズベースライン研究3
みんなが気軽にジャズベースをやるようになれば再販されるんでしょうが……
*このコピー集の詳しい説明は、
幻のコピー集「ジャズベースラインの研究」の再販を願ってにあります。