レッツ・プレイ・ジャズベース!

ジャズといえばウッドベース、ですが、わけあってエレキベースで挑戦。ベースやるならウォーキングベース、ベースといえば4ビート!

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いつもウォーキングベースラインを作ることに一生懸命で、
あまりアドリブ・ソロの練習にまでは手が回らないのですが、
ちっとはましなソロができたらいいな、と最近は思うようになりました。

どうせやるなら最高のアドリブ・フレーズを、と考えて、
チャーリー・パーカーのフレーズから、
ベースで無理なく弾けそうなものを集めて勉強してみることにしました。

幸い、いまはCharlie Parker Omnibook: For All Bass Clef Instrumentsという
ありがたいチャーリー・パーカー・コピー集が出ているので、
この教本を利用しながら少しずつやっていくことにします。


Charlie Parker Omnibook: For All Bass Clef Instruments . Transcribed from His Recorded Solos . Transposed to Concert KeyCharlie Parker Omnibook: For All Bass Clef Instruments . Transcribed from His Recorded Solos . Transposed to Concert Key
Charlie Parker

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本日は「Confirmation コンファメーション」より
いくつかフレーズを抜き出してみました。

キーはFなので、まずFのイオニアンのスケール(ただのメジャースケールですが)
のポジションを3つ練習しておくことにします。

■Fのメジャースケール
Fメジャースケール
(クリックで拡大)

■Fのキーの1小節単位の短いⅡ‐Ⅴ(Gm7/C7)
Gm7C701
(クリックで拡大)

*ベースで弾いてみた音声ファイル
Gm7/C7①
Gm7/C7②
Gm7/C7③


■FのキーのⅣ(B♭△7)のフレーズ
B♭△7
(クリックで拡大)

*ベースで弾いてみた音声ファイル
B♭△7①
B♭△7②

FのキーのⅣに当たるB♭△7は、
理論書にはリディアン・スケールを使うなどと書かれていますが、
上の2つのフレーズでは転調と考え、B♭のメジャースケールが使われています。
というか、そういうケースのほうが多いような気がします。
なにせ神様チャーリー・パーカーがそうしているのですから。

B♭のメジャースケールで構成されたアドリブということは、
B♭のキーのトニックのフレーズにもそのまま使えるということです。

譜面にB♭のメジャースケールも載せておきましたので参考にしてください。
チャーリー・パーカーはこのメジャースケールの音だけを忠実に使って
素晴らしいアドリブ・フレーズを奏でています。


この「コンファメーション」が入っているチャーリー・パーカーのヴァーヴ時代の全録音集
Bird: Complete Charlie Parker on VerveBird: Complete Charlie Parker on Verve
Charlie Parker

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ベースでチャーリー・パーカーの「ムース・ザ・ムーチェ」のフレーズを弾いてみるに続く

トミー・フラナガン・トリオの「ティン・ティン・ディオ」の演奏です。
ベースはトミー・フラナガン・トリオのレギュラー・ベーシストを
長らく務めたジョージ・ムラーツ。



少々長い演奏なのですが、
注目は4分20秒過ぎに始まり、2分半ほど続くベース・ソロ。
リリカルなフレーズ、ハイポジションの音のきれいさ、
テクニックを見せびらかすでもなくさりげなく弾いているのですが、
ほんとにすごい演奏だと思います。
当ブログ管理人は、自分がベースの癖に、
ベースソロを聴くと結構眠くなったりしてしまうのですが、
ジョージ・ムラーツは別格。聴き惚れてしまいます。


★ジョージ・ムラーツがベースを弾いているトミー・フラナガンのアルバム
エクリプソエクリプソ
トミー・フラナガン

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Ballads & BluesBallads & Blues
Tommy Flanagan

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*デュオ・アルバムです


ジョージ・ムラーツのベースプレイに初めて接したのは、
1970年代にサド・ジョーンズ=メル・ルイスの
ビッグ・バンドの一員として来日したときでした。



これはたぶん1974年(?)、
サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラが
来日したときの演奏です。
若き日のディー・ディー・ブリッジウォーターが
「バイ・バイ・ブラックバード」を熱唱しています。
ベーシストはほとんど映っていませんが、ジョージ・ムラーツです。

ビックバンドのベースというと、
ダンスのバックを務めていたスイングバンド時代の名残りだと思うのですが、
当時はまだボンボンとはずむような踊りやすいリズムをとるのが相場でした。
ところが、ジョージ・ムラーツのベースは、1音1音がのびやかに伸び、
まるでモダンなコンボバンドの一員のような演奏だったのです。
ビック・バンドなのに、途中でコンボのようにベースソロまでとっていました。
自分はいっぺんでジョージ・ムラーツの大ファンになってしまったのでした。

ライブ・イン・トーキョー(紙ジャケット仕様)ライブ・イン・トーキョー(紙ジャケット仕様)
サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ

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近年ではハンク・ジョーンズ・トリオのベーシストとして
東京JAZZなどにも参加していましたね。


ジャズ・ベーシストといっても、いろいろなタイプがいて、
チャーリー・ミンガスのように自分が前面に出て
何がなんでもゴールを決めようとするタイプもいます。
ニールス・ペデルセンなどはアシストしながらも、
あわよくば自分もゴールを決めようというタイプかもしれませんね。
ジョージ・ムラーツは、以前取り上げたサム・ジョーンズなどと同様、
決して自分でゴールを決めようなんて思わないタイプでしょう。
出しゃばらずに堅実にサポートし、
ゴールを決めるFWのソリストのアシストに徹するMF的ベーシスト。
いちばんベーシストらしいベーシストといえるでしょう。

ジョージ・ムラーツのコピー譜が市販本にいくつかあったので、
紹介しておきます。

★★Improvisers Bass Methodに2曲
Improvisers Bass MethodImprovisers Bass Method
Chuck Sher

Sher Music Co 1979-06
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●Mike NockのアルバムIn Out And Aroundより
「イン・アウト・アンド・アラウンド In Out And Around」(ウオーキングベースライン)

●トミー・フラナガンのアルバム「エクリプソ」より「リラクシン・アット・カマリロ」
(チャーリー・パーカー作曲のCのブルースのウォーキングベースライン)
カマリロ



★★The Bass Tradition: Past Present Futureに1曲
The Bass Tradition: Past Present FutureThe Bass Tradition: Past Present Future
Todd Coolman

Jamey Aebersold Jazz Inc 1985-05
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●トミー・フラナガンのアルバム「エクリプソ」より「コンファメーション」(ソロ)
コンファメーション



★★コンセプト・フォー・ベース・ソロに1曲
コンセプト・フォー・ベース・ソロ 2CD付コンセプト・フォー・ベース・ソロ 2CD付
Mark Johnson Chuck Sher

エー・ティ・エヌ 2002-12-20
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●トミー・フラナガンのアルバムBallads & Bluesより「BLUES FOR SARKA」(ソロ)
Sarka

ロックベーシストのためのジャズ講座(水野正敏著 リットーミュージック)は、
タイトルからすると、いかにもロックをやっている人が
ジャズを始めるための入門書という感じです。

しかし、中身は意外に充実していて、
とりわけエレキベースでジャズの4ビートをやるうえで
いろいろヒントが得られ、勉強になります。

扱っているのは、Fのブルース、Cのブルース、
B♭のリズムチェンジ(循環モノ)の3つ。
それぞれウォーキングベースラインとソロが載っていて、
CDにはギタートリオの模範演奏とベースを抜いたカラオケが入っています。

Cのブルースのウォーキングベースライン
Cのブルースのベースライン

すべてタブ譜が付いているので、
エレキベースでウォキングベースやソロをやるときに
左手のポジションをどうしたらいいかよくわかります。
開放弦をうまく利用した弾き方や、
ローポジションからハイポジションへの(あるいはその逆の)合理的な移動法など、
詳しい説明はないのですが、
タブ譜を見ながら弾いているうちに発見できます。

エレキベースのウォーキング・ラインのCD付き教本という記事で、
スタンダード・ジャズ・ベース・メソード《ベース・ランニング&ソロ》
(大森成彦著 サーベル社)を紹介したことがありますが、
あちらはスタンダードジャズナンバーの勉強にちょうどいいし、
ロックベーシストのためのジャズ講座
ブルースとリズムチェンジ(循環モノ)の勉強にうってつけです。
この2つでじっくり練習すれば鬼に金棒でしょう。

ソロも入っているので
(B♭の循環モノはアップテンポなので
ウォーキングベースライン中心の組み立てですが)、
アドリブの勉強にもなります。

Fのブルースのソロ
Fのブルースのソロ

*自分が持っている第1版にはタブ譜にいくつか誤植があります。
うのみにしてその通り弾くと神技になってしまうので、
あまりに無理な指の運びがある場合は気をつけましょう。


ロックベーシストのためのジャズ講座ロックベーシストのためのジャズ講座
水野 正敏

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YouTubeにアップされているジャコ・パストリアスの
「酒とバラの日々 The Days Of Wine And Roses」です。
YouTubeといっても、動画ではなく
STANDARDS ZONEというCDに入っている
「酒とバラの日々」の演奏を流しているだけです。



メンバーはブライアン・メルヴィン(ds)、ジャコ・パストリアス(b)、
ジョン・デイヴィス(p)というピアノトリオ。
ジャコが亡くなる1年前の演奏ですが、エレキベースで
伸び伸びとした素晴らしいウォーキング・ベースとソロを聴かせてくれています。
よくハネた元気のいいベースラインです。


STANDARDS ZONESTANDARDS ZONE
ジャコ・パストリア ブライアン・メルビン ジャコ・パストリアス

サウンドヒルズレコード 2005-03-22
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ジャコ・パストリアスが「酒とバラの日々」を演奏している動画を探したのですが、
残念ながら見つかりませんでした。
代わりに、同じアルバムに入っている
「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ If You Could See Me Now」の演奏が見つかりました。
ドラムはブライアン・メルヴィンではありませんが、
ピアノはアルバムと同じジョン・デイヴィスです。

麻薬か酒か、あるいは両方をやっているのか、
ジャコ・パストリアスはふらふらです。
ちょっと太めでもあります。
YouTubeの情報によると、
1985年にベルギーでテレビ放映された演奏だということです。
(1986年と書き込んでいる人もあり)
いずれにしても、1987年に35歳の若さで亡くなる
1、2年前ということになりますね。




ところで、アメリカのファンクやフュージョン系のエレキベース奏者には、
4ビートをやってもとんでもなくうまい人がいます。
ジャコ・パストリアスしかり、マーカス・ミラーしかり、
アンソニー・ジャクソンしかり。
ふだんは4ビートなどやってないのに、いつ練習したんだろうという感じです。
彼らのごきげんな演奏を聴いていると、
4ビートだからといってウッドベースにこだわることはないと確信できます。

ジャコ・パストリアスの場合は、
子どもの頃からフランク・シナトラが大好きでよく歌っていたといいますから、
ジャズのスタンダード曲の感覚がしみついているのでしょうね。

ジャコ・パストリアスに影響をあたえた
フランク・シナトラの粋な「酒とバラの日々」です。



さて、冒頭の「酒とバラの日々」ですが、
うれしいことにこの演奏のベースのコピー譜が市販されています。

まず、A Portrait of Jaco: The Solos Collection
この教本は、ジャコ・パストリアスのソロばかり集めたコピー集です。
「酒とバラの日々」も入っていて、ソロの全コーラスがタブ譜付で採譜されています。
(中間のアドリブソロだけで、テーマ部とウォーキングベースラインはありません)

A Portrait of Jaco: The Solos CollectionA Portrait of Jaco: The Solos Collection
Sean Malone

Hal Leonard Corp 2002-05
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サンエイMOOK JAZZBASS 2005-2006 ジャズベースには、
テーマ部の他、ウォーキングラインが1コーラス分、
ソロが1コーラス分採譜されています。

サンエイMOOK JAZZBASS 2005-2006 ジャズベースサンエイMOOK JAZZBASS 2005-2006 ジャズベース

三栄書房 2005-06-28
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